手織り

花草紡ぎの織りは、無名の染織家たちによって
織り成す単調なリズムで奏でる音楽です。
経糸(たていと)を固定しておいて緯糸(よこいと)を通して織物を織る機械を織機(しょっき、おりき)、 または、「機(はた)」と呼び、織機を使って織ることを機織り(はたおり)と呼びます。 また、人力で織る手織り機(手機(てばた))と、機械の動力で織る力織機(りきしょっき)があります。
人の力の単純な織機は「手織機(ておりばた)」とも呼ばれ、それを手織りと呼びます。

昔ながらの手法の木製の織機(しょっき)で
心で織る、無心の織りは、美しい。

織物の長い方向に走る糸を「経糸(たていと)」と呼び、それと交差する方向に走る糸を「緯糸(よこいと)」と呼びます。 手で紡がれた糸は、布地のデザイン通りに「経糸(たていと)」と「緯糸(よこいと)」の配列を計算して人の手で染め上げられた後、 また、何回もの糸巻きを経て、2本の経糸(たていと)を「機(はた)」に通します。 足を使って、経糸(たていと)を交互に浮き沈みさせて、右手を使い緯糸(よこいと)を通して、左手で、取っ手を引いて織る「平織り」で最もシンプルな織物です。

 花草紡ぎの布地は、昔ながらの90cmの木製の手織機(ておりばた)で、人の手で丹念に織り上げられます。 熟練者が丸一日休みなく織り上げても1メートルしか織り上げることが出来ません。早い人で、倍の2メートルがやっとです。 また、手織機に経糸を数百本の糸を通しも根気のいる作業です。一本抜けて糸通しをしてしまったら、始めからやり直しをしなければいけません。 手早く、正確に忍耐強さが肝要です。

手紡ぎ糸は、中心の「より」が強くしっかりと、表面はやさしくふんわりとしているので切れやすいのが特徴です。 細いところと太いところがあり斑(ムラ)があるのが糸の風合いです。切れやすいムラがある。欠点のような言葉の響き がありますが、そのままの欠点が長所で、だからこそ、やさしくふんわりと空気層がたくさん含まれいるんですね。 しかし、中心は、強くしっかりしています。職人技が光ってる手紡ぎ糸だからです。

無心の織りは、何ものにもとらわれない平穏な心。
均一なリズムを奏でる単調な響きは、美しい。

音楽を奏でるように、切れ間なく単調なリズムを奏でる無心な織りは、美しい。 織りての心がそのまま布地に顕れます。織りてもまた、絶え間なく、やさしく強くしっかりと糸に合わせて織り上げていきます。 カンカン・コンコン・カンカン・コンコン・・・・機織りとは、リズムで音楽です。

両足と引手と緯糸(よこいと)を引く両手でバランスをとって、体全身で織り上げる力作業です。花草紡ぎの布地は、90cmの手織り機なので、とても重労働です。 切れやすいムラがある糸も上下の経糸(たていと)に緯糸(よこいと)が織り込まれると、丈夫な布地となります。 強いだけじゃなく、やさしくふんわりとした布地となります。限りなく均一に織り上げるには、熟練した技が必要です。 親から子への伝承の技があり生活であり文化です。子供の頃から手織り機の音を聞きながら、お母さんの手仕事を見ながら育った子供たちが、 また、次の世代へと受け継いできた技です。

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